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  株式会社東京国会計 news
2009/11/23
IFRS 第9号 Financial Instruments (金融商品)が公表されました。
 
 
2009年11月12日に、金融商品の分類及び測定を規定しているIFRS 第9号が公表されました。IFRS 第9号は、2013年1月1日以降開始する事業年度より適用されます(早期適用可)。
 
主な変更点
IAS第39号(現行基準) 金融商品を性質や保有目的等に応じて4つの区分に分ける
IFRS 第9号(新基準) 分類の複雑性を低減するために、負債性金融商品もしくは持分金融商品の2つに区分する。
 
負債性金融商品(貸付金、債権、債券など)
条件
期末評価
評価差額の取扱い
●以下の2要件の全てを満たす負債性金融
  商品
①ビジネスモデル要件(※1)
②契約キャッシュ・フローの特徴(※2)
償却原価法 償却原価法を通じて損益処理
●上記以外の負債性金融商品
●公正価値オプションの適用を選択した
  負債性金融商品
公正価値評価 損益処理
(※1)ビジネスモデル要件 契約キャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有するというビジネスモデルの目的がある場合に、ビジネスモデル要件を満たす。
(※2)契約キャッシュ・フローの特徴 契約条件に従って特定の日にキャッシュ・フローが生み出され、そのキャッシュ・フローは元本および元本残高に対する利息の支払のみである。
 
[現行基準との比較] 
現行基準と異なり、評価差額をその他包括利益で処理する方法(売却可能金融資産の会計処理方法)は適用できなくなる。
 
持分金融商品(株式など)
条件
期末評価
売却時の処理
測定方法
評価差額
以下のいずれかに該当する持分金融商品
①売買目的の保有
②評価差額を「その他包括利益」で処理する公正価値測定を選択しなかった
公正価値 損益として処理 売却損益を損益として処理
以下の両方の要件を満たす持分金融商品
①売買目的での保有ではない
②評価差額を「その他包括利益」で処理する公正価値測定を選択したもの
公正価値 その他包括利益を通じて処理 売却損益の損益計上を禁止
 
[売却損益の処理] 
評価差額をその他包括利益で処理する方法を採用した場合、その持分金融商品を売却したとしても、その他包括利益で処理されてきた評価差額を損益に振替えることはできない。ただし、売却等により実現した損益については、その他包括利益から他の剰余金へ振替えることが容認されている。
 
 
[受取配当金の処理] 
持分金融商品から得られる受取配当金は、従前と同様に収益として処理される。
 
【非上場株式の取扱い】
すべての持分金融商品は公正価値で測定することになるため、非上場株式も公正価値で測定する。現行のIAS第39号では、非上場株式の公正価値を信頼性をもって測定できない場合には取得原価での測定を容認する規定を設けているが、IFRS第9号の本文にはこのような例外規定はない。しかしながら、IFRS第9号の適用ガイダンスにおいて、公正価値の算定にあたり十分な情報が入手できない場合など、ごく限定的な場合に限って非上場株式の取得原価が公正価値の最善の見積りと考えられることもあり得るとしている。ただし、被投資企業の業績が予算等に比べて重要な変化が生じているなど、公正価値の代替として取得原価を用いることがふさわしくない例が提示されている。